(一応)いち薬剤師の考える、妊婦と薬:漢方という選択肢

今日で妊娠してから幸い悪阻や切迫流産等のトラブルには見舞われず、無事22週目を迎えることができました。

それでも、妊娠してから度々しんどい症状には悩まされています。

頭痛

特に頭痛には初期からしばらく悩まされました。元から頭痛持ちの傾向があり、非妊娠時は早めに頭痛薬を服用することでどうにかしていました。でも妊娠初期はなかなか気軽には薬が飲めない!でも仕事ができないくらいには頭が痛い。酷い時はやむなく早退させてもらったり、休憩室で寝かせてもらったりしていましたが、本当にこれは辛かったです。

でもそのうち、頭痛にはかなりの率で対処できるようになりました。

簡単に言えば、頭痛薬カフェイン摂取です。

薬飲んでるやん!とは言わずに(笑)

一応・いち薬剤師としての経験と調査(医薬品添付文書読みこんだり・・・)をしたうえで産婦人科医に相談もして、頭痛がつらいときは「アセトアミノフェン」のみが含有されている医薬品(タイレノールやカロナールが該当します)を飲みます。産婦人科ではアセトアミノフェンは一般的によく使われる鎮痛剤なんですね。

それよりも実はコーヒーをブラックで飲んだほうが効いたりしていますが(。・Д・)

疲れやすい

私はもともと運動もよくしていたし、決して体力がないわけではないのですが、とにかくだるさや疲れやすさを感じる日が多くなりました。一日の活動限界が明らかに短くなっているんですね。とにかく寝る時間を長めに取るなどで対処していますが、妊娠中期からしんどいなと思う日や時間が多くなってきており、これは何か対策をせねば!と思っているところです。

足がつる

いやー、足がつりますね。もともと足がつりやすく、高校のバレーボール部時代はなんとスパイク打ったときに両足がつって尻着地したという哀しいエピソードもありはする自分ですが・・・(べ、別に準備運動不足じゃないですよ(笑)スパイクの打ち過ぎです・・・多分)。最近は3回に1回は足がつって目が覚めているんじゃないかしら。これも何か対策せねばというところです。

まあこのように自分もマタニティ生活を送るようになってから、いろいろ初めての状況に遭遇したり、これは大丈夫かな?と調べることも多くなりました。その中で、「妊婦と薬」について、いろいろと思うところも出てきました。

妊婦と薬に対しての自分の認識

自分の考えとしては、飲んで不安になるようなら薬は飲まないべきだと思います。特に初期は。

飲んでしまって不安になるというのも心身に良くない影響を与えますし、たとえ染色体異常による、母体のせいではない化学流産だったとしても、「あのとき薬を飲んでいたからじゃ・・・」と後悔してしまう可能性があるからです。

でもそんな中で、「妊婦だから・・・」と一切の薬剤や特定の食品やカフェインを断つ、断たざるを得ないというのも、「本当にそうなのだろうか?」とも思います。

身体に負担がかかり不快な症状が現れやすい妊婦だからこそ、薬剤その他の方法で改善策をもたらせないのか。

もちろん薬は飲まずに過ごすのが一番でしょう。でも、大事な仕事がある時期や、家族の面倒をみないといけないときなど、頑張らないといけない状況ってのはあるのではないでしょうか。「無理するな」なのは本当に分かりますし無理しないですが、それでも心身の体調が上向いていてほしい日というのはあると思います。

一応薬学部で体系的な勉強を行ってきた私は、一通り処方薬の効能・効果や注意点などを調べ、理解することができますし、市販薬も箱の記載と成分をよく読んで自分の症状や妊婦に注意すべき薬剤かどうかと照らし合わせつつ購入し、飲むこともしています。でも当然そうではない大多数の方には難しいことですね。

薬は飲みたくない。でも身体が辛い。そんなときこそ、「漢方」という選択肢がとても心強い味方になってくれるのではないかと思っています。

漢方ができること:なぜ妊婦に良いと思うのか

西洋の薬剤が特定の病態や症状にシャープな効き目を表すことが多いのに対して、漢方薬はいわゆる「不定愁訴」など、検査値には表れないなんとなくの体調不良や複合的な症状に対して心強い味方になってくれることが多いです。

妊娠生活というのは、実感としても不定愁訴の連続ですので、漢方薬が効力を発揮する場面が多いのですね。

また、漢方はいわゆる「時の洗礼」を受けています。古くから使われ、そして淘汰も受けて残っている処方が多いので、安全性と有効性のバランスがきちんと取れている処方が多いのです。

また、漢方は特に婦人科系の症状に大きな効力を発揮してくれ、多数の処方が提示されています。出産は古来から女性の一大イベントですから、きっと多くの処方が考えられ、試行錯誤の連続だったのではないでしょうか。うんうん考えて試してくれた先人の方々に感謝ですね~!

そうだ、漢方の勉強をしよう。

もっと世の中の悩める女性達に漢方の力を知ってもらって、手助けしていきたい!

というのがささやかな私の野望です。

自分としてもまだまだ勉強が足りない部分が多いので、特に妊婦と漢方薬については自分で実験もしつつ(笑)、これからの時間を使って調べていきたい・書いていきたいと思っています。