妊娠高血圧、緊急帝王切開により35週6日で我が子誕生②

翌朝、診察に。

朝の血圧が160/100超とやはり高い。

血液の数値と胎児の心拍は問題なし。ただしやはり推定体重が2000gと33週相当であり、前々回の診察からあまり成長していないことがわかりました。

これらの結果から、先生からは

「高血圧のせいか分からないが何らかの理由で胎内環境が悪化している可能性があり、また妊娠高血圧であることから今後母子ともに事態が悪化する可能性がありえる。」

「逆子ということもあり、正直1週間か2週間頑張って身体の中に置いておくことと取り出したことでそこまで差が出てくるとは思えない」

「正直、ここで妊娠終了(=出産)としたほうがよいように思えている」

ということを言われました。

緊急帝王切開へ

そこからがまさに、駆け足でした・・・何でも、手術室の都合で午前でないとできないということに。

診察と説明を受けたのが9時半過ぎくらい。両親が11時の面会時間に来る予定でしたが「手術になるからできるだけ早く来れるか聞いて!」と言われて慌てて電話して来てもらったのが10時半過ぎ。説明を受けている最中に「11時半に手術室入れます!」と飛び交う診察室。で、急いで書類にサインしてレントゲン撮ったり心電図取ったり、ありとあらゆる準備をまさに同時並行!で行いました。

なんだろう・・・結婚式当日みたいな(いろいろな人から同時並行でなすがままという意味で)

本当に11時半には手術台の上へ。

ちなみに、旦那に手術するというのが伝わったのが11時20分だったとか・・・笑

麻酔

脊椎麻酔と硬膜外麻酔というのをしたのですが、これが結構辛かった。

というのも、私は結構な「側彎」らしく、骨が曲がっているのでなかなか管が入っていかないようです。

結構つらい状況だったのですが、看護師さんが手を握ってくれたりしてくれました。

やり直しになって、2回目で成功。局所麻酔を打たれて、顔に覆いがかぶせられました。

誕生

手術が始まってからは、(当たり前ですが)身体に感覚がなく、何されているか分からない状態ですごくあっという間でした。

開始15分も経っていないと思いますが。「はい、赤ちゃん出ます!」という掛け声が。

「あっそうなんだ?!」と思った瞬間、、、

「ほぎゃぁ、ほぎゃぁ、ほぎゃぁ、、、」

という声が聞こえてきました。

「おめでとうございます!」

私、それまで、あまりに急展開だったのもあって、敢えて何も考えないようにしていました。

後から聞くとかなり冷静で動揺していないことに対して周りは驚いていたようですが、それはまず家族を動揺させないよう説明する言葉の選び方とか、態度とかを極力ニュートラルにしていたことが大きいと思います。

「10月2日だからてんびん座だよ」なんて軽口もたたいていました。

麻酔で痛かったりしてもつとめて何も考えないようにしていました。

村上春樹の「かえるくん、東京を救う」という短編小説が私は好きなのですが、その中で登場人物のかえるくんが

真の恐怖とは人間が自らの想像力に対して抱く恐怖のことです。」と述べる一節があります。

作中では、そのかえるくんの言葉を思い出して主人公の一人がためらうことなく想像力のスイッチを切ります。

私もその言葉をふと思い返して、スイッチをぱちんと切っていました。

でも、赤ちゃんがしっかり声をあげて泣いているのが聞こえた瞬間、とにかくほっとしてほっとして、あんまり大っぴらに泣かないようにと思っていたのですが、どうしても涙が伝って仕方ありませんでした。

ご対面

体重測定その他処置が終わってから、一瞬だけご対面させてもらいました。

「男の子ですよ~」と言ってもらって、初めて「男の子なんだ?!」と思いました(笑)

骨盤にはまって回らないというからなんだかあほちんな男の子な気がしつつ笑、でも小さいから女の子かなとも思いつつ。

初めて会った赤ちゃんは。

とにかく小さくて、身体も頼りなく見えて。

「産まれてきてくれてよかった」

「泣いてくれてよかった」

「小さく早く産んでしまってごめんね」

そんなことを思ったり声かけしながら、やっぱりぽろぽろ泣いてしまいました。。。

赤ちゃんが処置に連れていってもらって、私も縫合されて手術は無事終了しました。

下半身の感覚はなく、あと私も前日の寝不足なのかもしかしたら何か薬剤のせいなのか、手術終了後ほどなく急に眠たくなってきてしまい、うつらうつらしてしまいました。

この時点で13時半くらい・・・改めて濃い一日です。。。

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